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菅原孝標女とは特に関係ない
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「ゆきと君。時代はネットアイドルだと思うのよ」
 俺の向かいに座る少女はそう言った。
「ほう、どうしてそんな結論に至ったか説明てみろ、この馬鹿神」
「ぎゃうー、ひどい。ゆきと君は私にけーいが足りないよ、けーいが!」
「敬意な。伸ばすな。そんなんだからお前が神だなんて信じられないんだよ、で、なんだってアイドルなんだ? しかもネットアイドル」
 へへん、待ってましたとばかりに椅子から立ち上がり、口からポッキーを落としながら立ち上がる少女。もとい神。
「ほら、私って姿見えないでしょ?」
 そう、俺の目の前の少女は俺以外の誰にも写らないのだった。最初は幽霊かと思ったが生憎(幸運にも)俺には霊感なんてものは存在しない。まあ、本人の口からそういうのだ、そういうことにしておこうと今では適当に相槌を打っている。とりあえず口から落ちたポッキーはゴミ箱にぶち込んだ。部室でお菓子が落ちていたとなると後で雷が落ちる。
「信仰を手っ取り早く集めるには、やっぱり分かりやすいビジョンがひつよーだと思うのよ、私!」
 コイツにしては良い事を言う。何事も分かりやすいのが一番だ。
「本当のアイドルには姿が見えないからなれないけど、ネット上だったらいけると思うのよね!」
 実にネットアイドルを舐め腐った発言だが、方向性は見えた。
「なんだお前。ようするにアレか。自分の姿を武器に信仰を集めようっての?」
「うん! ほら、私ってちっちゃいでしょ? そういうのって需要があるんじゃないの?」
 本当に神様なのか頭が痛くなる発言だった。
「ファンが、にったん萌えー! ってなれば、そのファンを信者に、私の力も戻せると思うのよ!」
 目を輝かせながら自称神は言った。
「で、信仰が戻ってきたことにより身体が成長して、ファン基、オタクから逃げられるんだな。分かります」
 俺はそう言い切ると読んでいた本に目線を戻す。
「ぎゃうー。確かに私、こうなる前はぼいんぼいんだったからなー、うー、いきなり戻ったりしたら需要が~」
 本当にコイツが神様なのだとしたら、需要だとか言わないで欲しい。なんというか、本気で神様を信仰している人達の為に。
「うー、この案は失敗だねぇ、ゆきと君」
「そーだな」
 こうしていつも通りの時間が過ぎていった。


・・・筆慣らしですよ?
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