菅原孝標女とは特に関係ない
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 嫌な奴と、ばったり出会ってしまった。 まあ、奴も同じことを思っているんだろうが。 独立行政法人、日本文化財団の施設で、ミディとうっかり出会ってしまった。まったく、和菓子屋が何をしているんだか。 「よお、和菓子屋。こんなところにどうした? お前のところは配送のサービスでも始めたのか?」 「ああ、誰かと思えばヤニの魔女ですか。まったく開口一番がそれとは、煙草を吸うと口まで悪くなるのですか?」 とまあ、お互いにいつも通りな挨拶を交わしたところで、ミディの様子が少し変だという事に気付いた。 「なんだ、具合でも悪いのか?」 「貴女に心配されるとは思いませんでしたが、気が抜けていたのは認めます」 そう、銀髪を揺らしながら笑う元聖女。どうも調子が狂う。 「で、どうしたってんだ? それに何でお前がここに居る?」 「それはこっちの台詞ですが、まあ良いでしょう。文財からちょっと不思議な依頼を受けまして」 「不思議な依頼ねえ? 文財はお前が魔物狩りを止めた事を知っているのだろう? それは事実上の、魔術師を辞めるという宣言に他ならない。なんだって今更なんだ? しかも和菓子屋のお前に」 天音の奴になら分かるのだ。アレは今では日本のノートムと個人的に評しても良いくらいに、そのような依頼が多く回ってくるようになっている。奴なりに努力した結果だ。師匠としても鼻が高い。 まあ、少しばかり金の使い方が荒いのが玉に瑕だが。 「それが私が一番の適役ということらしいのです。どうです、魔女。一緒に来てもらえませんか? 少しばかり不安材料が多すぎる。癪だが、ユメよりも貴女の方がこの場合は適役だ」 嫌そうな素振りを隠さずに、けれどどこか信頼の篭った言葉でミディは私に問いかけた。 くそ。癪だがコイツにここまで言わせる依頼が、少しばかり気になってきた。久々に好奇心のうずきというものを感じてしまった私は、ミディの運転する和菓子配送用の軽に乗り込んだ。 「キョウコ。――マヨヒガというものを知っていますか?」 運転する聖女はまた、胡散臭いことを切り出し始めた。 気まぐれで書いてみた。無論オチは決まっていますが書きませんよ。 久々に書いてみたくなったんだい! PR |
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更級 楓
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男性
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