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菅原孝標女とは特に関係ない
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 嫌な奴と、ばったり出会ってしまった。
 まあ、奴も同じことを思っているんだろうが。
 独立行政法人、日本文化財団の施設で、ミディとうっかり出会ってしまった。まったく、和菓子屋が何をしているんだか。
「よお、和菓子屋。こんなところにどうした? お前のところは配送のサービスでも始めたのか?」
「ああ、誰かと思えばヤニの魔女ですか。まったく開口一番がそれとは、煙草を吸うと口まで悪くなるのですか?」
 とまあ、お互いにいつも通りな挨拶を交わしたところで、ミディの様子が少し変だという事に気付いた。
「なんだ、具合でも悪いのか?」
「貴女に心配されるとは思いませんでしたが、気が抜けていたのは認めます」
 そう、銀髪を揺らしながら笑う元聖女。どうも調子が狂う。
「で、どうしたってんだ? それに何でお前がここに居る?」
「それはこっちの台詞ですが、まあ良いでしょう。文財からちょっと不思議な依頼を受けまして」
「不思議な依頼ねえ? 文財はお前が魔物狩りを止めた事を知っているのだろう? それは事実上の、魔術師を辞めるという宣言に他ならない。なんだって今更なんだ? しかも和菓子屋のお前に」
 天音の奴になら分かるのだ。アレは今では日本のノートムと個人的に評しても良いくらいに、そのような依頼が多く回ってくるようになっている。奴なりに努力した結果だ。師匠としても鼻が高い。
 まあ、少しばかり金の使い方が荒いのが玉に瑕だが。
「それが私が一番の適役ということらしいのです。どうです、魔女。一緒に来てもらえませんか? 少しばかり不安材料が多すぎる。癪だが、ユメよりも貴女の方がこの場合は適役だ」
 嫌そうな素振りを隠さずに、けれどどこか信頼の篭った言葉でミディは私に問いかけた。
 くそ。癪だがコイツにここまで言わせる依頼が、少しばかり気になってきた。久々に好奇心のうずきというものを感じてしまった私は、ミディの運転する和菓子配送用の軽に乗り込んだ。
「キョウコ。――マヨヒガというものを知っていますか?」
運転する聖女はまた、胡散臭いことを切り出し始めた。



気まぐれで書いてみた。無論オチは決まっていますが書きませんよ。
久々に書いてみたくなったんだい!
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